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内定率68.8%の嘘と本当 [就職]


昨年12月の大学生の就職内定率が過去最低の68.8%だったという記事がでました。
大手企業を何十社もまわり、一つの内定ももらえない学生の特集を組むなど、マスコミは危機感をさんざんあおっていますが、実際はどうなのでしょう?
ここは、教育に関するブログですので、それと合わせて考えてみたいと思います。
数字というのは、比較することで意味を持ちます。
ですので、ちょっといくつかの数字を用意してみました。

まずは、大卒の求人数の推移から。
【大卒求人数】
1987年 608000人  
1991年 840400人  
1996年 362200人  
2003年 560100人  
2008年 932600人  
2010年 725000人  
2011年 507500人  

そして求人倍率を・・・
【求人倍率】 ・・大学生一人に対しての求人数
1987年 2.34
1991年 2.86
1996年 1.08
2003年 1.30
2008年 2.14
2010年 1.62
2011年 1.12

1987年と2011年を比較してみると、求人数は約17%減です。
それなのに、求人倍率が2.34から1.12へ激減しているのはどういうわけでしょう?
ここで簡単な算数。
「求人数/就職希望学生数=求人倍率」となります。
ということは、求人倍率が下がるには、分子が減るか、分母が増えるかしかないわけです。
当たり前の話ですが、A:求人数が減る、もしくはB:就職希望の学生が増えたときに、求人倍率は下がり、学生は大変な思いをすることになるわけです。
たしかに今年は1987年と比較しても、昨年と比較しても求人数は大きく減っています。
しかし、学生が就職活動を大変だと思う理由はそこにはありません。
本当の理由はB:就職希望の学生が増えている ことにあるのです。
1987年頃は25%だった大学進学率が、2011年卒の学生が入学する頃には50%近くまで上昇しています。
つまり、今の就職難の本当の要因は企業側ではなく、学生側にあるのです。
ちょっとデータを出せなくて申し訳ないのですが、この就職難にも関わらず有名大学の学生の内定率は90%で安定しているという報道もありました。
つまり、有名大学にいる学生に関して言えば、マスコミが言うほど就職活動は大変ではないのです。
とは言え、志願者が増えているのだから、大変になったに決まっているじゃないかという批判もあろうかと思います。
はい。確かにそう思います。
しかし、それは大学に真面目に通っていない学生の場合ですね。
そうした一匹狼のような学生は、有名大学が長年かけて培ってきたネットワークの恩恵を受けることがあまり出来ないので、有名大学と言え、安心は出来ないのかもしれません。

少し視点を変えて、企業側の立場に立ってみましょう。
面接をして、採用したいと思える優秀な学生の割合は1割で一定だと仮定します。
その学生を100人採用するためには、1000人の学生を面接しなければなりません。
1987年の段階では、その1000人を選ぶために5000人の書類選考をしていたとします。
そして、2011年。
採用数は100名で変わりません。
面接人数も1000人で変わりませんが、大学生は増えていますので、書類の応募総数は1987年を上回るはずです。ここでは仮に2倍としましょう。
書類の応募総数は10000人です。
あらゆる条件を一定と仮定すれば、書類選考にかけることの出来る時間は1/2になります。
すると、どうなるか?
手間をかけられないので、わかりやすい方法で選考をしますね。
本人のやる気や適性、人格などよりもわかりやすいもの。
要するに、大学名や成績などです。
あるいは、ゼミの先生の紹介や大学の就職課からの紹介など、過去に採用した実績のあるところから選考をします。
結果的に、伝統と歴史がある有名大学の学生はますます有利になり、そうでない学生は落とされる可能性が高くなります。
落とされる学生はたくさんの企業に応募しますので、人気企業の倍率はさらに高まります。
報道で発表のあった12月時点の内定率は68.8%です。
仮に、有名大学の内定率は90%以上という数字が事実なら、この就職難の一番の被害者は低偏差値大学の学生ということになります。
良くて、60%。悪いところなら内定率40%未満の大学もあるかもしれません。
さらに言えば、この傾向はこれから先も変わらないでしょう。
過去の記事に書きました。
「一流と呼ばれる大学に行かせましょう」と。
残念な事に、この傾向にはますます拍車がかかっています。
一流大学を定義するならば、東大、京大、大阪大学、東北大学などの国立大学。
ICU(国際基督教大学)などのような一部のブランド大学。
早稲田、慶応、上智。
悪くても、関東ならMARCH。
関西なら関関同立。
最低ラインが、関東なら日東駒専。
関西なら産近甲龍です。
これから先の時代、これ以下のレベルの大学であれば、あまり行く価値はありません。
そうした大学に行けるような高校選びをするべきだし、その大学入試に合格することに照準を合わせた勉強を進めていくべきだというのが、私の見解です。
ただし・・・
明確な夢があって、それを学ぶために大学に行くのなら、どこに進学したっていいわけです。
低偏差値大学は今後ますます専門性を高めていくでしょうから。
受験勉強に振り回されず、自分に合った夢を追いかけることが出来るようになります。
しかし、高校生でそんな明確な夢を持てる人なんて全体のごく一部でしょう。
だから普通の人は努力して勉強して大学受験するべきなんです。
それか高校を卒業して働くか・・。
大学に進学したから良い会社に入れるという時代は終わりました。
どこの大学に入学して、何を学んだのかまで問われる時代です。
明確な目的もなく、先にあげた最低ラインの大学にも合格できないのであれば、大学には行かない方が良いでしょう。
その方が本人のためです。
厳しい話ですが、これが現実。
経済が右肩上がりに成長していた頃の日本とは違うのです。
最後に。
いい大学に入学して普通に大学の勉強を頑張っている学生の皆さんは、それほど就職活動の心配はしなくても良いと思いますよ。
大学の授業にきちんと出席して、大学の就職課から発信される情報を見逃さないようにしましょう。
そして、就職活動が始まったら、粘り強く何社も受けること。
今の経済状況なら、それだけで、それなりの企業には内定できるはずです。
あなたの大学の就職内定率は90%です。
マスコミに踊らされる必要はありません。


大企業への就職が有利な理由 [就職]


学校の選び方について書いてきました。
中学受験や高校受験はチャレンジしてもいいと思います。
でも、中途半端な背伸びなら、止めたほうがいいです。
周囲のレベルが高い高校に行って、苦労することになるのは自分自身なのですから。
何度も書いてきましたが、入試の難易度と大学の合格実績にはズレがあります。
(中学卒業時点で)いい成績の生徒が集まるので、入学試験が難しい高校になればなるほど、いい実績になる傾向はありますが、入試が難しいからいい高校だというわけではないのです。
多くの子供や保護者は入り口の難易度から、高校の良し悪しの評価をしています。
塾などで難易度順に高校を並べられると、どうしてもそういった基準になってしまうのでしょう。
しかし、高校の質は出口で問われるべきなのです。
大学合格実績という漠然としたデータが示されるのみでは、なかなかその判断が出来ません。
判断が出来ないから、入り口のレベルで高校を評価してしまう・・これが実態です。
そこで、合格実績をもとに高校のレベルを判断するための基準を紹介させていただきました。
重要なので、再度、確認させていただきます。

【大学合格実績による高校のグループ分け】
S:東大、京大合格者が20~30人に一人程度、国公立大学合格者が25%以上
A:東大、京大合格者が150人に一人程度、国公立大学に10%以上
B:国公立大学に数人、有名私立大学に10%以上
C:国公立大学、有名私立大学への合格者が数人

高校卒業後の進路が、漠然としか描けていない場合は、まずこの表を参照してください。
別の分け方、細かい分け方、色々あると思いますが、私はこの方法が一番簡単で、なおかつ高校の実態をある程度、正確に表すと考えています。
高校3年生の卒業時に全国模試を行なって、その偏差値をもとにしたランキング表があれば一番良いのですが、それは不可能なので、このように分けています。
入り口のレベルに比較して、出口のレベルが高いほどお得な高校です。
子供の卒業後の希望する進路に合わせて選ぶべきですが、基本的にはSもしくはAの進学実績の学校でないと、大学受験に苦労することは肝に銘じておいてください。

少しお話を脱線させます。
一流大学を勧めてきた理由の一つに、大企業への内定率が高いということがあります。
大企業に就職することがいい事なのかという点については述べていませんでした。
いい事かどうかは分かりませんが、結論から申し上げると得です。
大企業に就職するためのチャンスは基本的に新卒のみです。
例えるなら、一生に一度しか乗る機会のない列車です。
その列車に乗り遅れてしまうと、次はありません。
だいたい、列車はどれも超満員なのです。
列車も超満員なら、それを駅で待つ乗車希望者も超満員です。
次の駅も、そのまた次の駅も乗車希望者で溢れています。
これが就職前線の実態です。
雀の涙程度の中途採用はありますが、余程優秀な人材でなければ、採用はされません。
大学受験のときと同じ原則がここに適用されます。
すなわち、後々の選択肢は多い方がいいということです。
大企業から中小企業への転職は容易ですが、その逆は困難を極めます。
中小企業よりも大企業の方が採用にお金と時間をかけています。
採用するに当たってはずれを引く可能性が低くなるのです。
大企業がすでにフィルターに通してくれたわけですから。
でも、一番の理由はそこではありません。
大企業の持つノウハウや人脈は多くの中小企業にとって垂涎の的なのです。
本人の資質はあまり関係ありません。
本人がそこで得たであろうものに興味があるのです。

とりあえず就職した先が大企業か、中小企業か・・
これが本人の将来を大きく左右してしまいます。
大企業を選ぶほうが選択肢が多いのは言うまでもありません。
ベンチャー企業や中小企業に新卒が無意味に飛び込むのはもったいないです。
本当にそうした仕事に就きたいのであれば、大企業で経験を積んでからでも遅くはありません。
将来が明確に描けない場合は、自分の付加価値を高めておくというのが、基本戦略です。
一流大学、大企業・・それは人生の付加価値に過ぎません。
付加価値に過ぎませんが、自分の将来がどうなるか分からない不安定な期間は、ないよりはあった方がいいものです。
単純にその後の人生で有利になるからです。
・・・

これまでのお話は現実的な側面から見た人生戦略です。
偏差値教育の成れの果てである大学受験制度。
20歳そこそこの大学生が全員同じような格好をして駆け回る就職活動。
敗者復活の機会を与えない大企業・・。
本音では、どれもバカバカしいと思っています。
一流大学に行きなさい。
こんな記事を読んで不愉快になられた方もいるかもしれません。
でも、これが日本の現実である以上、それを語らないのは嘘になります。
バカバカしいとは思いながらも、あえて現実的な側面からお話してきました。
しかし、こんな狂った環境に振り回されずに生きる方法がたった一つだけあるのです。

それを次回お話したいと思います。

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